『センセイの鞄』脚本/筒井ともみ 原作/川上弘美

 先日放送されたフジテレビドラマ(元々はWOWOW製作)『センセイの鞄』鑑賞(1週遅れ)。
 主人公の37歳独身女(小泉今日子)は、1人で居酒屋で飯を食い煙草も吸う現代的なOL。行きつけの居酒屋で高校時代の国語のセンセイ(老人)と再会し、以来、毎日居酒屋で出会う日常がはじまる。老人は次第に恋愛対象へと変わっていき、結局は結ばれるという話。
 ひと言で言えば“老人萌え”の気持ち悪い話だった。恋愛や生活に疲れた女が、性的にほぼ枯れきった男に恋をするというもの。女性側の都合・願望のみで老人のキャラが描かれている。逆梶原一騎。女性には癒される話なのかもしれないが、少女が都合良くダメな自分になびいてくれるエロゲーの構造と同じだ。新手のセカイ系