松崎しげるが唄う『銀河特急』は和製『Love is the Message』
和モノDJ・モーリさん(id:mohri:20050302:phillykayou)がフィリー歌謡のエントリに反応してくれてて、なるほどrock.jpではそういう感じの和モノもかかっていたのかと今さらながらに後悔。次回(来月)で最後(しかもオザケンナイト)との事なので、今度は絶対にいこうと思った。
で、上のエントリで「ディスコ歌謡」のコンピを紹介してるんで「ディスコ歌謡」の話。
このブログのテーマである「ディスコ」というジャンル、それと「歌謡曲」というジャンル。どちらも最近は再評価の真っ只中とはいえ、もともとは被差別音楽とされてきたかっこ悪いジャンル。そのふたつがくっついて「ディスコ歌謡」になるとより一層ダメな感じ(笑)。
入ってる曲の大半がノベルティ以外のナニモノでもない『ディスコお富さん』やら『与作』のディスコ版『ヘイ・ミスター与作』やら田中星児の『ジンギスカン』やら橋幸夫の股旅ディスコやら『ディスコ原悦子(!?)』とかしょーもない(愛すべく)ディスコ歌謡ナンバーが入ってるんですけど、その中に1曲『ラブ・イズ・ザ・メッセージ(MFSB)』級の珠玉の名曲が紛れ込んでます。
それは、松崎しげるの『銀河特急』って曲。さびの歌詞だけ引用。
青い地球は せますぎる 二人には
恋をするには 悲しみが 有りすぎる 星さ
スケールがでかくて、背負う悲しみまでもが表現されてる。
『Loveis the Message』はDJの神様ラリー・レヴァンが自らのテーマ曲にしていた名曲で、この歌が持つ昂揚感と至福の感覚は僕らでもわかるとはいえ、キリスト教徒でも黒人でもゲイでもないので正直「Love」を連呼されてもピンとこない。一方、このむやみに宇宙だ地球だと歌う壮大なラブソングに神聖なものを聴く感覚を覚えた。
最も俗な存在が聖性を帯びるっていうのは『ブルースブラザーズ』のジェームス・ブラウンの神父なんかがいい例なんだけど、この『銀河特急』という曲はそれに近い感じ。すごい下世話で軽薄でうっとうしい松崎しげるが、歌うからこそ聖性が引き出された名曲。
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