ラス・メイヤー映画祭にて『スーパー・ヴィクセン』鑑賞。

HMVの袋を小脇に抱えた若者や陰気な感じの映画少年と、タクシーの運転手(なぜか格好でわかってしまった)や労働者風の中年男が一緒に並ぶ光景はBOX中野で観た『痴漢電車』一挙公開の時以来。
日本のピンク映画はなぜか左寄りな匂い感じがしてしまうのだけど、この映画の登場人物はみんなワゴンとかトラックに乗る田舎の労働者風情でおかしい。
まったく関係ないけど、「素晴らしき日々」のあるエピソードを思い出した。NHKが放送していた米国版『中学生日記』みたいなドラマ。設定は60年代後半なんだけど、田舎が舞台なのでみんな『大草原の小さな家』と大差ない世界で、大人はみんなお店を経営している以外は、ブルーカラーな労働者。
主人公の少年は夏休みに父の働く工具店でアルバイトをする。ちょっとしたことで父親に反発していた少年は、父の労働の大変さを知る。そんな折に、都会に行っている姉がボーイフレンドを連れて帰ってくる。髪の長いボーイフレンドは、夕食の席でベトナム戦争がいかに不当であるかを得意げに語る。無口な父はおもしろくないが無視し続ける。父への尊敬の念を取り戻していた主人公も父の気持ちを察し、黙っている。ボーイフレンドは重苦しい雰囲気に気付かず、軽やかに話し続ける。その後、主人公が当時を回想するモノローグが入ってドラマは終わる。モノローグの内容は忘れたけど、髪の長い若者より父のほうが格好いい〜みたいな感じだったはず。
ラス・メイヤーの話とはホントに関係ないなあ。