『ヤンキー文化論序説』
五十嵐太郎編著の『ヤンキー文化論序説』という本に僕も書いています。
内容はどれもおもしろいんですけど、大きく“ヤンキー”の定義が二分している感じがしました。
ひとつは、戦後の米国文化をベースにした日本独自の庶民文化の一領域としてのヤンキー、もうひとつは、対抗昔から存在するであろうバッドテイスト、過剰表現の系譜としてのヤンキー。
前者と後者は完全に別個のものではなく、一部クロスオーバーするものでもあり、それがまぜこぜに論じられているのがおもしろいといえばおもしろい。
この二分した「ヤンキー」の定義について、斉藤環氏の論考がうまくすくい取っている。いわゆる後者の「ヤンキー」はナンシー関が持ちだした概念で、「文化」ではなく「美意識」としてのヤンキー論。ここら辺が個人的に未分化だったので、すっきりしました。
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