『昭和三十年主義』読んだ
- 作者: 浅羽通明
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2008/04
- メディア: 単行本
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あと、本書の中盤辺りでは、言葉こそ違うものの、ポジティブ強についても触れられる。
「自己啓発、ステップアップを忘れたくないと念じている人」(=つまちポジティブ教信者)が重宝されるのは、企業が彼らを“自主的に研鑽する主体性の高い個人=ビジネスパーソン”と捉えているからではなく、彼らがむしろ「組織の部品となりきれる労働者」だからなのだというのが浅羽の説。
浅羽はそれを、高校の専門科などで手に職を得たスペシャリストよりも、普通高校で何も得ていない人間の方が就職時に有利であるという日本の仕組みとの比較で指摘する。
普通高校の方が就職が有利なのは、「役に立たない勉強を教師のいいなりに詰め込む訓練」により作られた「組織の部品」だから。主体的に技術を得た人間より、「部品」が大事なのだ。
カルスタ左翼的な見方が強過ぎるかとも思うけど、確かにそんな面はあるような気がする。
それとこの本で示される「地元つながり」関連の話は、僕がつい先週入校したばかりの次の本(発売は6月10日予定)のテーマとかなりかぶっていて驚いた。もう少し早くこの本が出ていて欲しかった。