天皇と恐竜の共存について

この前の火曜日のNHKの私のこだわり人物伝を録画していたので観た。
http://www.nhk.or.jp/shiruraku/
 
唐沢俊一が語る円谷英二というテーマで、ゴジラの話をしていた。ゴジラの動きは能の動きから来ているというだけのことに小一時間費やす制作のまずさはどうなのか?もっとゴジラについてまともに語って欲しかった。
ちなみにその番組、先週まで香山リカが語るジャイアント馬場論だったんだけど、ゴジラジャイアント馬場っていうのは戦後の二大怪獣なのかもね。


で、最近ゴジラについて書いてある本を読んでおもしろかった。『アメリカナイゼーション ――静かに進行するアメリカの文化支配』って本の中で、巽孝之ゴジラ論を書いてる。
映画『ゴジラ』の中に、

「およそ二百万年前、恐竜やブロントサウルスが全盛を極めた時代、専門的にはジュラ紀と言いますが、その頃から次の白亜紀にかけて、僅かに存在していた海棲爬虫類から陸上獣類に進化する過程の中間種生物と見て差し支えありません。」

っていう山根博士の台詞があり、ジュラ紀の記述としては2億年くらい間違ってる。で、なんでこんなポカをやったのかっていう怪獣学的論争があるみたいなんだけど、その答えが書かれていた。
わけあって、いま本が手元にないので適当に書くけど、明治初期に天皇制強化のために捏造された神話の中に、200万年前のジュラ紀に恐竜と人類が共存していたという偽史があって、それが山根博士の台詞の元になっているとのこと。そんなもんで『GODZILLA』は“GOD”で始まるんだとか。
天皇と恐竜の共存」。いいタイトルだなあ。
男児ご誕生おめでとうございます。