トム・モウルトンのコンピ

トム・モウルトンがミックスした楽曲を集めたコンピレーションが出ていたので購入。

A Tom Moulton Mix

A Tom Moulton Mix

トム・モウルトンの人物についてはやはりこちらのディスコ堂『Tom Moulton (トム・モールトン)』のエントリが詳しい。

そして、みんなクレイジーになっていく―DJは世界のエンターテインメントを支配する神になった』やドキュメント映画の『MAESTRO マエストロ [DVD]』にも登場している、世界で最初にロングミックスを考案して最初の12インチ・シングルを作った(市販されなかった)ミキサー。白人なのだけど、50年代にはジェイズム・ブラウンなんかがレコードを出していたキングというレーベルにいたりした黒人音楽マニア。耳が悪くなるからといってディスコに出かけるのを嫌ったというエピソードを聞いたことがある。

70年代後半のディスコ・フィーバー時には硬軟織り交ぜたくさんの仕事をしていて、僕が収集している邦盤の馬鹿ディスコのドーナツ盤についてくるライナー等でもよく名前を見る。たとえばポルノ女優のアンドレア・トゥルーのレコードもこの人のミックス作品(アンドレア・トゥルーについてはこちら)。これも今回のコンピに収録されている。グレース・ジョーンズの『ラヴィアンローズ』も収録。名曲。それとMFSB「Love Is The Message」のロングミックス(11分)も収録されている。
ディスコっていうのは音楽の形式ではなくて、何がディスコ音楽なのかという問題は常にはらんでいるんだけど、トム・モウルトンがミックスしているものっていうのはその解答のひとつだと思う。オススメ。