空を飛べない天才たち『R・ケリー』

gotanda62004-12-09

久々にこのエントリ。飛行機嫌いの有名人のエピソードを綴る誰でも参加可能な連載企画です。ちなみに過去の記事はこちら

  1. デニス・ベルカンプid:gotanda6:20040707#fly1)
  2. ラース・フォン・トリアーid:whoever:20040707#p1)
  3. 坂田利夫id:toronei:20040708#sakata)
  4. 若松勉id:gotanda6:20040721#p1)
  5. アイザック・アシモフid:whoever:20040819#p2)


■R・ケリー
R.Kelly
1967年シカゴ出身。『R・ケリー&パブリック・アナウンスメント』として90年にメジャーデビューし、93年からはソロ名義で活躍。自らの歌手としての活動に留まらず、アリーヤジャネット・ジャクソンマイケル・ジャクソン、メアリー・J.ブライジ、ノートリアスB.I.G.ら大物アーティストのプロデューサーとして有名。90年代以降の、チャートの大半をブラック勢が占める状況を作り出した最大の功労者といっていい。
ちなみにケリーのセールス・ポイントは“セクシャル”に尽きる。アーティストとしてのケリーは、セクシーボイス、ボディ(すぐ脱ぐ)を駆使し、楽曲も超エロ。終始その路線で売り続けているものだから、エロに関連したゴシップも後をたたない。というか、ゴシップではすまなかった。なぜなら彼が好んだのはローティーンとのセックスだったから……。AGE AIN’T NOTHING BU
ケリーが密かに撮影していた自身が参加しているオムニバスセックスビデオが流出し話題を呼んだことがあったが、2002年、シカゴ警察はこのビデオの中の女性が14歳であったことを突き止め、ケリーを未成年女性との淫行の容疑で逮捕。翌年には家宅捜索の際に見つかった児童ポルノ画像所持の疑いでマイアミ警察にも逮捕されている(こちらの件は不起訴)。
そんな彼がプロデュースを手がけた1人がアリーヤ。15歳の時にアルバム『Age Ain't Nothing But A Number』デビューしている。いわゆるティーンに大人の艶っぽいセックスの歌を唄わせるという、現在の音楽産業の主流路線のハシリ。宇多田ヒカルアリーヤの日本版といわれてるけど、それは間違い。なぜならアリーヤのパクリ元は藤圭子だから。圭子の夢は夜ひらく?藤圭子RCA BEST COLLECTION
 さて本題は“飛行機嫌い”。2004年秋のジェイ・Zとの全米ツアーを控えたR・ケリーのインタビューに飛行機嫌いを裏付けるコメントが掲載されている。

「いま、日本行きの船を建設中なんだ(笑)。あと1年くらいでできると思うけどね。(マネージャーに)あの船、いつできるんだっけ? (2006年よ、との返答)いや、本当に行きたいと思ってるし、行かなきゃって話し合ってるところなんだ。きっと行くよ。潜水艦か、船か、どうにかして……。本当に行きたいよ。行ってみたいね」。
bounce』誌257号

米国内でのツアーはすべてバスで移動という予定が立てられていた模様。

彼がいつから飛行機嫌いになったのかはよくわからないが3年前のアリーヤの死が関係している、もしくは追い風になっていることは間違いない。アリーヤのデビュー当時、R・ケリーとアリーヤは夫婦だった。彼女が未成年だったためあとで無効の判断が下ってはいるが2人は深い関係にあった。アリーヤは2001年8月25日(日本時間26日午前7時)、バハマのアバコ島で亡くなった。死因は飛行機の墜落。彼女が乗ったセスナ機が離陸時に墜落、炎上。乗客・乗員の全員、9名が命を落とした。
R・ケリーの悲痛、飛行機を嫌う心情は想像に難しくない。
『BARKS』によれば、R・ケリーは現在、イリノイ州にて14件の児童ポルノ容疑で起訴されており、シカゴを離れるのに裁判所の許可が必要な状況だ。相当に追い込まれているせいか、最近の彼は少しおかしい。前述のジェイ・ZとのツアーはR・ケリーのわがままにより台無しになっている。

もはやグダグダ。疑心暗鬼、被害妄想の類が彼を襲っているようだ。日本ツアーは飛行機嫌い云々を抜きとしても考え難い状況になってしまった。児童ポルノ容疑の方も、R・ケリー陣営は無罪を主張しているが、最大15年の服役を課せられる可能性もある。

参考資料:『Beats21』、『bounce』誌 257号、『OOPS!』