[社会]ゴジラも中曽根もみんな原子力で大きくなった
先日観てきた『アトミック・カフェ』(感想はコチラid:gotanda6:20041029)に関連して、日本では“核”がどのように扱われてきたかに興味を持ったので、今読んでる本がコレ。
武田徹の『「核」論―鉄腕アトムと原発事故のあいだ』という本。ぜんぜん硬い本ではなくて読みやすく、滅法おもしろい。戦後、核がどのように社会に受容され、その後反発に変わったかについて、文献やエピソードを徹底的に調べてまとめ考察したもの。
アメリカの核拡充政策をバックに中曽根康弘(ポートピアの犯人だっけ?)がいかに勢力を伸ばしたかとか、正力松太郎(初代原子力委員長)の読売新聞が当時は原子力広報紙だった話とか、ゴジラのアイデアの元ネタとか、手塚治虫が何を思ってアトムと命名したかとか、ポップカルチャーの領域まで含めた広範な核・原子力の考察になっている。
昔は、民間治療レベルで放射能が体にいいと本気で信じられていたりしたっていうのはなんとなく知ってたけど(だって、下手すりゃいまだにラドン温泉とか謳ってる古い温泉とかあるしね)、具体的なエピソードが取り上げられていておかしい。1920年代の米の億万長者エベン・バイヤーズっていう人は、ラジウム入りの薬品を精力剤替わりに飲みまくって、やせ細って死んだとかね。
あ、あと『アトミック・カフェ』は12月にDVDが出るんだ。やたらマイケル・ムーアの師匠と喧伝されすぎですが、作品の内容自体はムーアのように熱くないし、ドキュメンタリーじゃないし(広義にはドキュメンタリだろうけど)。
ちなみに原爆、水爆のきのこ雲のシーンが幾度か登場しますが、この世のものとは思えないくらいに美しいです。これは、きれいだなとかいう感受性が皆無に等しい(やば、相方に殴られかねん)僕が美しいって言うんだからマジです。
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あと、核関連ネタ。ひとのフォトライフの写真にリンクを張るってメーワクなのかな? 容量が3MBしかないから、すぐ消すかもしれないし。かといってDLして貼るとパクることになるしなあ。えいや、貼っちゃえ! 犬山さんとこ(id:dogplanet)です。笑いました。
http://f.hatena.ne.jp/dogplanet/19991225143535