ガンダムの元ネタを探せ

 松戸のガンダムミュージアムへ行く。ガンダムとは言い過ぎで、ザクミュージアム程度の出来。アニマックスで『機動戦士ガンダム』を放映しているので、マメに見ているのだが、今見てみるとまたちょっと違った視点で見ることができる。
 オルダス・ハックスリーの“ヒューマン・ポテンシャリティー”だったり、ティモシー・リアリーの『大気圏外進化論』といったニューエイジの思想が“ニュータイプ”や“人の革新”といったモチーフになっていて、『宇宙の戦士』の“パワードスーツ”が“モビルスーツ”というのは上野俊哉なんかが10年位前に『スタジオ・ボイス』で書いているし、もはや広く知られるところなんだろうと思う。
 だけど、補給を絶つ作戦、太陽を背に戦う戦術をはじめ、太平洋戦争時の艦隊戦、航空機戦の戦術が引用されていたり、木星帰りがニュータイプというのは『2001年宇宙の旅』だったり、中東を舞台にしたり、塩を求めさまよったり、箱舟(ホワイトベース)の船長がノア(ブライト)だったりというのは聖書からの引用だったり、イゼリナの辺りには南北戦争のイメージもありそう。あと、ジオン建国の父ジオン・ダイクンの懐刀ジンバ・ラル、その息子で線所の風を追い続け死んでいったランバ・ラルこの二人は合わせてチェ・ゲバラ(ちょびっとトロツキー)? ・・・・いまいちこの辺りの検証はいまいちネットでも見つけられない。ほかにもいかにも南太平洋的なククルス・ドアンにも元ネタはありそうだし、シャリア・ブルも何かあるはず。
 アニメの世界ではエヴァ以降、社会学寄りの批評ばかりが目立っているのだけど、あまり興味が無い。