世界の中心で、愛をさけぶ

世にいう“ベストセラーの法則”というものがある。
世界の中心で、愛をさけぶ
ベストセラーというのは、普段本など買わない人たちが買いに走るから生まれるのであって、そんな本が普通の本好きにとってはおもしろいはずが無い、というやつ。
世界の中心で、愛をさけぶ』という恋愛小説がはやっているそうだ。午前中のワイドショーで知る。100万部を超えたとか何とか、ノルウェイの森以来のヒットらしい。読んでいないので作品については何も言うことは無し。
だけど気になることがひとつ。小学館の仕掛け人とかいう人物が、もともと『恋するソクラテス』だったのを「もっとストレートなタイトルに」とかいう理由で『世界の中心で、愛をさけぶ』に変えさせたのだと言う。
世界の中心で愛を叫んだけもの (ハヤカワ文庫 SF エ 4-1)
そんなタイトルを受け入れた著者はこのタイトルに元ネタ(ハーラン・エリスン『世界の中心で、愛をさけんだけもの』)があることを知って受け入れたんだろうか? 作者も仕掛け人の小学館の社員も100万部も売れるとは思わなかったんだろうけど。

作品について言うことは無しと書いたけど、amazonに寄せられたの書評が手厳しくておもしろいので引用。

>「白血病って、映画でも小説でもよく悲劇の題材として使われるけど、これってどうなんだろう。」
――ヒロインは白血病で死ぬのかぁ。確かに反則。ちなみに推理ドラマの反則は「被害者はRHマイナスの血液型!?」です。

>「タイタニック好きにはおすすめ・・?」
――参考になる意見です。

>「主人公の名前が朔太郎で友達が龍之介とか、そういう安易さにもイマイチ入りこめないし」
――すごくわかる。安易なジャポネスクロマンというか・・・。ひとことでいえば森山直太朗的!

>「ただ活字が読みたい人にお薦め。」
――シビア・・・