『popeye物語―若者を変えた伝説の雑誌』

popeye物語―若者を変えた伝説の雑誌 (新潮文庫)

popeye物語―若者を変えた伝説の雑誌 (新潮文庫)

椎根和氏の『popeye物語―若者を変えた伝説の雑誌』の文庫版解説を書きました。
この本は、『ポパイ』という一時代を作った雑誌のドキュメントです。
60年代の反体制の時代が終わり、アメリカではジョギングブームがわき起こる。2億総健康化時代。そうしたアメリカの変化をいち早く取り入れ、モノのカタログとしてアメリカ文化の輸入を始めた雑誌が『ポパイ』。
『ポパイ』と米観光省の関係、雑誌と収益の関係、ポパイから生まれた用語など、おもしろいポイントは目白押しですが、自らも『ポパイ』創刊直後からのスタッフだった椎根氏の目を通した、石川次郎像というのがもっとも興味深かった。石川次郎という希代の編集者が見出した、モノのカタログ化という手法……。

解説はニューエイジのその後としてのジョギングブームの意味。そして、デートマニュアルだったポパイについて。さらに僕の雑誌体験などについて書いています。