読んだ本

これはおもしろかった。マネージャーが駄目な高校野球部を立て直す小説。
ドラッカーを教科書に「マーケティング」として部員を顧客に見立て、個別の聞き取り調査を行い、チームの問題点を見つけて改善していく。

その聞き取りを入院中のマネージャーが病室で行なうという構造が効いている。フォーマットとしては揺り椅子探偵ものを援用。その入院マネージャーは、ときに「アクティブフェーズ」(by 海堂尊)の聞き取り術を駆使したりする。

基本線は主人公と入院マネージャーの二人三脚で部活を改善していく物語なんだけど、入院マネージャーと主人公の役割を分け、リンカーン・ライムとアメリア(J・ディーヴァー)の関係のように整理したらもっと面白くなったと思うのだけど。いやおこがましい勝手な感想なんですが。
チーム・バチスタの栄光(上) 「このミス」大賞シリーズ (宝島社文庫 599)チーム・バチスタの栄光(下) 「このミス」大賞シリーズ (宝島社文庫 600)ボーン・コレクター 上 (文春文庫)ボーン・コレクター 下 (文春文庫)

あと、同日に発売されていたこちらもビジネスラノベ

新人マーケター乙女侍奮闘記 (ビジネス・ライトノベル)

新人マーケター乙女侍奮闘記 (ビジネス・ライトノベル)

ただ、こっちは「マーケティングのポイント」というのが章の終わりに大きな文字で入っていたりして、ちょっとうざい。