渋谷系をスルーする理由?

コムロと渋谷系とわたし(自分探しとJ-POPPart.8)

いつも、どうもー。僕が渋谷系をスルーしがちというのは、自分でもあまり気が付いてませんでした。僕は大学時代は下北沢に住んでいて、地元zooの瀧見憲司ラブパレードに行ったり、LB祭りの面々が行きつけにしていた居酒屋でバイトしてた口なので、そんな気恥ずかしさなのか、よくあるサイケデリックな話に飽きたってやつでしょうか。

僕は常々渋谷系ギターポップとかフレンチポップとかナイアガラとか西海岸ソフトロックとの接続でのみ語られることに違和感がちょっとあって(こういう感じ)、むしろ、渋谷系は、80年代末ニューヨークで生まれた、ヒップホップのネイティブタン一派やディー・ライトの登場という事件に対する日本的解釈だったという部分があまり語られないというか、むしろそれのみでも十分語れるのにという疑問があったりなかったり。
実は、ユリイカの坂本特集も、当初は90年前後のニューヨークの音楽シーンが如何に特殊だったのかという辺りから書き始めるつもりでした。
ガラージとPファンクを下敷きにしていたディー・ライト、ジャズや映画のサントラを元ネタにしていたネイティブタン一派のヒップホップ、この両者のバックトラックを手がけていたのは、坂本チルドレンである東洋系のテイ・トウワ*1で、みたいな当時のニューヨークの音楽の土壌があって、そこに移住した教授みたいな話。
でも、あまりに長くなって主題であるGEISHA GIRLSとH Jungleの話が書けなくなったので、泣く泣く削りました。今度、ユリイカがテイトウワ特集かラリー・レヴァン特集を組むときに書かせてもらおうと思います。

なので、ユリイカのあの原稿においては、渋谷系の話は少しだけア・トライブ・コールド・クエストの話として出しているというつもりです。

PEOPLES INSTINCTIVE

PEOPLES INSTINCTIVE


*1:ネイティブタンとテイ・トウワ接触に関しては、もっとちゃんとしたインタビューを誰かして欲しいなあ。上記アルバムのなかでテイ・トウワが、Q-tipに「でも、でもさQちゃん」って話しかけている曲があります。