単著でます

gotanda62006-12-26


6月くらいから手をつけ、11月に書き終えた新書の見本がようやく上がってきました。


題名は『タイアップの歌謡史』です。書店に並ぶのは年明けの9日の予定です。
僕にとっては初の単著になります。ばんざーい!

Amazonはまだですが、Yahoo!ブックスにデータがありました。
http://books.yahoo.co.jp/book_detail/r0234930
 

内容をざっくりいえばCMソング、ドラマ・タイアップの歴史についての本です。かなりおもしろいものになったと自負しています。もちろんさまざまな方のご協力の賜物ですが。
 
少し詳しく内容を説明すると、初期CMソング→70年代のイメージソング・キャンペーンソング→90年代のタイアップソングという音楽と広告の歴史を振り返ると言うものです。三木鶏郎のテレビ黎明期のCMから、60年代のコカ・コーラCM、70年代はケンとメリーに、80年代はカップヌードル、90年代になってクリスマス・エクスプレスやAlpenなど、どの世代でも懐かしいCMを取り上げてます。

日本においては、広告音楽の歴史というのは、実は歌謡史、J-POP史そのものです。70年代以降は特にCMとポピュラー音楽は密接に結びついており、それは傍流ではなく、本流そのものです。

例えば、矢沢永吉がソロとして成功するきっかけとなった『時間よ止まれ』『YES MY LOVE』はそれぞれ資生堂コカ・コーラのCMソングとして作られた曲でした。松田聖子資生堂が新人アイドルを使ったキャンペーンを企画し、それに乗ることで世に出たアイドルです。
しかし、これらは歌謡史、J-POP史ではあまり語られてこなかった部分です。しかもこの“タイアップ”の源流を辿ると、歌謡曲が生まれた大正時代にまで行き着きます。このように歌謡曲、J-POPの歴史を広告、企業、メディアとの関わりという観点からみることで、まったく違う歌謡史が浮き上がります。

もうひとつ、90年代以降に根強い“はっぴいえんど史観”。つまり、現代のJ-POPの源流にはっぴいえんどを置き、その血脈からニューミュージックや80年代アイドルブームが生まれ、はっぴいえんどの直系として渋谷系があるという歴史観への反証という裏テーマもあります。

書きたいことは色々ありますが、取り急ぎ、ご報告まで。