石津謙介逝去、合掌

1960年代、アイビールックで一世を風靡(ふうび)した服飾ブランド「VAN」のデザイナーで、服飾評論家の石津謙介(いしず・けんすけ)さんが24日、肺炎のため東京都内の病院で死去した。93歳。
<訃報>石津謙介さん93歳=ファッションデザイナーYAHOO!ニュース)

「ぜひ、死ぬ前に石津謙介にインタビューしておきたい」と日頃から冗談半分に口にしていたものですが、本当に亡くなってしまいました……。本当に悔しい。

「日本に駐留していたアメリカ兵が、街で遊ぶときの服装がジーパンにTシャツだった。労働のときもTシャツは着るけれど、それにはポケットがないんです。けれども、外出用のTシャツには胸にポケットが付いている。それが彼らの服装のルール、つまりTPOということなんです。僕は、このTシャツが日本の若者のお洒落着になるだろうと思ったんだ」
この人からはじまる-VANの時代-

アメリカの“ポップ”が世界中に流出していくきっかけが、1950年代のマーロン・ブランドやジェームス・ディーンの映画、そして、その後のエルビス・プレスリーの音楽だったけど、それを象徴するアイテムのひとつがTシャツだと思う。日本人が最初に触れた“ポップ”こそ、石津も直接触れた“進駐軍の着ていたTシャツ”だったのだと思う。
あと、『東洋経済』でコラムを連載していたのを見つけた。つい2年前(2002年末)のもの。

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