ブログの書籍化ってどうなの?

ブログサービスのホスティング会社がどこもやたらやる気になってて、出版社の方もすでにあるコンテンツを書籍化するだけというコストのかからない案件なもんだからすぐに乗ってしまう、そんなこんなでブログの書籍化がまだまだ来月に向けて増えてきそうな感じ。実録鬼嫁日記―仕打ちに耐える夫の悲鳴
「鬼嫁」どうすか? もう発売されてるんだっけ? プロモーションにお金かけてワイドショーなんかでも取り上げられてたし、売れるでしょう。ぼくはぜんぜんおもしろさがわからないけど。
先日アルファブロガー認定された切隊氏も、

様々なブログサービスが書籍化という方向で書き手を喰わせるためのマーケティングを開始したりしていますが、こちらもきちんと離陸するよう、それと同時にバブルにならないよう、注意深く見守っていきたいです。
『切込隊長Blog』

電車男
ってバブル化を心配してるけど、「ブログの書籍化」はバブルで終わる気がするなあ。まあ、「鬼嫁」は売れるだろうけど、あくまで特殊な例。あれはブログでなくてテキストサイト(←ブログの定義としてブログじゃないっていってるわけではなくて、ネット文化圏の問題としてね)。多分、純粋にブログとしておもしろいブログは書籍には向かない。この一連のネットコンテンツ書籍化ブームの走りの『電車男』だって、「テキストサイト」の書籍化だったと思うし。出版社はおもしろいブログを探すより、おもしろい「テキストサイト」を探すべきなんじゃないかなあ。
まあ、そんなブログ書籍化の流れでちょっと注目なのがこちら。ニフティココログブックスコンテストってのを主催して、大賞の冠をつけた書籍を発売するんだけど、その大賞ブログっていうのが、これまたヌルい(笑)。
ちなみにこのコンテストでノミネートされながら落選した人がぼやいてる。

私も複雑な心境なんです。blog仲間として、「売れて欲しい」、という気持ちと、「売れなかったら、nifty、どうするんだろうな、面白いな」、という気持ちと両方あります。後者の方が強いですけどね。「言わずもがな」かも知れませんが、今の偽らざる気持ちです。
『悪徳不動産屋の独り言』

僕の偽らざる気持ちも「売れなかったらおもしろいな」(笑)だ。
とはいえ、実は僕もいままさにブログの書籍化の案件を一本抱えていたりする(本業編集者なんです)。もちろんそれを売るのが商売なもんで、なんとかブログの書籍化という流れをバブルで終わらせないようなアイデアがないか模索してたりはするんだけどねえ。
あと、我らが「はてな」はまったくこのビジネスに興味がないみたいね。他所から見たら魅力的に映るコンテンツをいっぱい持ってるのにねえ。とりあえず駄目ジャケ100選辺りどうすかね? 協力しますけど。