藍は藍より出で藍より黒し

 頭にきたことを思い出したのでぶちまける。
 先日、クラブというかとあるレストラン・バーで1時間ばかりDJをした時の話だ。僕はいつものように黒っぽいレコードをかけていた。フォーリーブス『ダンス・トゥー・ザ・ミュージック』(もちろんスライ・ストーンのカヴァー)、勝新『サニー』(R&Bのスタンダード)、ラ・ムーの『少年は天使を殺す』(黒人中心のグループ)、あとはバリバリのR&B歌謡の黛ジュンの『ブラック・ルーム』、『土曜日の夜なにかが起こる』といったナンバーたちだ。
 で、そこの店には常連なんだろう、やたらご機嫌な(馴れ馴れしい)黒人がいた。バスケットチームのユニフォームを着たちょっとダサい奴ではあった。そいつは俺のDJプレイには目も止めずおしゃべりをしていた。だがしかし、俺の後釜のDJが一発目BOYSⅡMENをかけた瞬間、ノリノリになって踊り始めた。こんな悔しいことはない。俺のハートの方がぜってぇコイツより黒いぜ、と思った。メェン。