イノセンス(監督・脚本/押井守)

ようやくイノセンスを鑑賞。渋谷シネフロント。最終だったし、渋谷ではここだけなので、平日とはいえ早く行かないと席が無いかなと思ったが、早めに行ったら結構余裕。
舞台が択捉へ移るまではかなり上質の刑事ドラマ。択捉に行くと急に違う映画になってしまう。個人的には前半のまま突き進んでくれたほうが好みなのだが、それじゃあ押井守の意味が無い。
正直、野良犬の塒イノセンスFAQを読んで、かなりいろいろなことがわかった。多謝。自分の読解力の無さにはほとほと呆れ返る。観終った後、一緒に観た相方に「最初に出てきたハラウェイとかっていうおばさんは犯人じゃないよね?」などと確認している始末。
あと、同じく野良犬の都々目さとし氏の

はっきり言ってこの映画に於いてストーリーは「おまけ」にすぎず
という発言。やっぱりそうっすよね。僕の映画へのスタンスは「テーマなんて“おまけ”に過ぎず・・・」などと常々思っていて、むしろモチーフとか筋書きをどうのこうの言うのだけど、この作品ばかりはテーマ抜きには語れないよなあ・・・。でもやっぱり

バトーが自室で飲む犬印のビールは「紅い眼鏡」の犬印のカップラーメンと同じメーカーかい。
バトーが最初にハッキングされる、ドッグフードを買いに行った食料品店のシーン。缶詰やら瓶やらが射撃によって飛散する。これは押井監督が原作を担当した漫画「とどのつまり」でアニメーターである主人公が回想する「バクハツする乾物屋の内部をサイボーグ戦士がモッブで全力疾走する全作画のカット」のセルフパロディ。ホントに作画(つうかCGだけど)させちゃったのね。
みたいな視点で言及しているサイトのほうがおもしろい。
この映画、テーマをしつこいくらい登場人物に語らせているもんだから、“人間と人形”みたいなのはわかるんだけど、“犬”をどう考えればいいのかよくわからない・・・・。
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