『ラーメンと愛国』見出し一覧
本日発売!
- 作者: 速水健朗
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2011/10/18
- メディア: 新書
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- 安藤百福の見た闇市の支那そば屋台
- 「都市下層民」の夜食だった戦前の支那そば
- 『サザエさん』に登場する「シナソバ」と「中華そば」
- 戦後、圧倒的に不足した米の代用品として
- スパゲティナポリタンの誕生
- 食料援助の「ララ物資」として入ってきた小麦
- 生産力を持て余していたアメリカの小麦農家
- 新たな売り込み先を探して世界中に調査団を派遣
- 小麦食普及キャンペーンを展開
- 日本人にとって特別な存在だった米と稲作
- なぜ「米食ナショナリズム」が発動しなかったのか
- GOPANのヒットを後押しした自給率低下への危機感
- 安藤百福が試みた西洋・パン食への抵抗
■第二章-T型フォードとチキンラーメン
- 技術より生産力が決め手になった第二次世界大戦
- 日本人の兵器観にみる「一点もの至上主義」
- フォード社が生み出した革新的な大量生産技術
- 大量生産技術への恐怖
- 大量生産をめぐる思想対立を描いた『夏への扉』
- 戦前日本における大量生産の夜明けと行き詰まり
- ”工業製品としてのラーメン”をつくりたい
- 日本の情熱的な品質管理運動に火をつけたデミング
- デミングとドラッカー
- 日本のものづくりがアメリカを脅かした時代-
- 大規模オートメーションから生まれる「魔法のラーメン」
- 大量消費の場としてのスーパーマーケット
- ポパイはなぜ缶詰のほうれん草で強くなるのか
- 第二次世界大戦でアメリカ軍を支えたハーシーズとコカ・コーラ
- アメリカの朝食を変えたケロッグ社の宣伝戦略
- 早くからテレビによる宣伝にこだわっていた百福
- 子ども向け番組を提供して大ヒットしたチキンラーメン
- 五〇年経ったいまも百福のものづくり思想を守り続ける
■第三章-ラーメンと日本人のノスタルジー
- 『渡鬼』の五月(ピン子)はなぜラーメン屋に嫁いだのか
- 小島家の家庭内騒動の背後にある価値観の相違
- 『ガラスの仮面』におけるラーメン屋の記号的役割
- 三世代の幸福像の変遷を描く場としてのラーメン屋
- 『ALWAYS-三丁目の夕日』とラーメン博物館
- 昭和三三年が”古き良き時代”の象徴になった理由
- 若くて貧乏な独り暮らしの記憶と結びつくラーメン
- 大量発生した都市生活者の食を支えたラーメン
- 受験勉強、深夜放送、インスタントラーメン
- メディア史的事件としたのあさま山荘事件
- あさま山荘事件とカップヌードル
- 独身者のアパートからベトナム戦争の前線まで
- そしてラーメンは国民食となった
■第四章-国土開発とご当地ラーメン
- ご当地ラーメンは郷土料理ではない
- 田中角栄を軸にした中央と地方のシーソーゲーム
- 国土開発の要となった「道路整備特別措置法」
- 「テニスコートの恋」が刺激した新しいレジャー・バカンス
- 「ラーメンの街」札幌の発見
- ご当地ラーメンが街に観光客を呼び寄せる
- 九州とんこつラーメンはいかに生まれ発見されたか
- 愛国心は共通の「国語」から生まれる
- 「ラーメン」という言葉がつくりだした「味覚の共同体」
- 地元の歴史から切り離された「常磐ハワイアンセンター」
- 『日本列島改造論』から始まる「地方の時代」
- 万博を機に広がったファストフードとファミレス
- 脱サラ組がラーメンのフランチャイズビジネスに参入
- いち早く郊外に進出したラーメンチェーン
- ご当地ラーメンの進化とファスト風土化の同時進行
- 地域一体で標準化に取り組み成功した喜多方ラーメン
- 雑誌のラーメン特集で「行列して食べる」行動が復活
- 映画『タンポポ』に登場する「ラーメン通」という人種
- ラーメン博物館に展示されたご当地ラーメンの「偽史」
- 「捏造された伝統」としてのラーメン列島神話
■第五章-ラーメンとナショナリズム
- メディアを通して体験された湾岸戦争
- 軍事行動のアウトソーシングも湾岸戦争から
- 「環七ラーメン戦争」が夕方のニュースの話題に
- フード番組ブームに沸いた一九九〇年代のテレビ
- ラーメンスターの登場
- リアリティショーとしての「ガチンコ!ラーメン道」
- 人の死すらもメディアイベント化していく
- 自由化の名の下、テレビ局は自局利益最大化に邁進
- メディアミックスとラーメン
- 作務衣、バンダナ、手書き漢字――“作務衣系”の登場
- コンセプトは“和”、BGMはジャズ
- “ラーメン屋から麺屋へ”というパラダイムシフト
- ヌーベル・キュイジーヌに重なる「ご当人ラーメン」
- 反グローバリズムとしてのスローフード運動
- 「地域主義」でつながるスローフードとラーメン
- 政治的プロパガンダに担ぎ出された「佐野JAPAN」
- オウム真理教はなぜラーメン屋を経営したのか
- 「ラーメン二郎」という信仰
- 決して美味くはないのに、通わずにはいられない
- のれん分けしていても味が店舗ごとに違う
- ジロリアンによる二郎のゲーム的消費
- ファン獲得のヒントはコミュニケーション消費
- 〈ラーメンポエム〉に見る自己啓発文化
- 外食産業の急速な寡占化を唯一逃れたラーメン業界
- のれん分けで、職人の秘伝をマンツーマンで伝承
- 「麺屋武蔵」以降引き継がれる国粋主義的傾向
- 「表層的な模像としての日本への回帰」
- 文化的・趣味的共同体としてのナショナリズム
- ニセモノの伝統であっても問題ではない