長岡鉄男

上の話の続きです。
かつてオーディオに金を掛ける時代があったんだけど、今は逆にソフトにお金を掛ける時代なのかなあ。

僕が中学生だった頃(80年代半ば)はオーディオ専門誌もまだ活況でそれなりに目を通した。当時、その世界のカリスマであるオーディオ評論家の長岡鉄男が素人にアドバイスをするという連載があった。読者が部屋の間取り図と予算とよく聴く音楽のジャンルを投稿すると、それにあわせたオーディオシステムを考えてくれる。長岡先生にお願いするんだから、予算は最低でも20万とかそんな感じ。
長岡鉄男はアンプは絶対ケチってはダメという人で、サンスイマランツだからそれだけで10万、それにまずスピーカーを設置する場所作りにウン万という話もざら。で、6畳の部屋だとスピーカーの配置はこうしろとか、スピーカーの下に敷くブロック塀の中穴は埋めておけとかのアドバイスがくだされる。
で、その読者の「よく聴く音楽」の欄をみてみると大抵“アイドル歌謡”って書いてある(笑)。そんな時代。
長岡鉄男先生の名言にこんなのがある「オーディオは音楽鑑賞の道具ではない。独立した趣味だ」。
あまりに素晴らしすぎて、何の話を書きたかったのか忘れた。
誰かこの人の名言をまとめて本にすればいい。多分10年後には思想家として見直される人物だと思う。

長岡鉄男ワールドを語る
http://homepage1.nifty.com/taka35/nagaokasp.htm

【追記】
オーディオ評論界の名言王はむしろこの人らしい。

「レコードは手回しが一番音がいい」(by江川三郎

だって(笑)。ネタ元≫http://b.hatena.ne.jp/KGV/

さっそくこの人の著作が手に入らないか調べたらアマゾンではすでに絶版。
江川三郎ワールドについては雑誌記事の引用などもあるこちらが詳しい。
■風雲江川工房
http://members.jcom.home.ne.jp/egawalab/koubou.htm